GTMを使ったGoogleアナリティクスGA4の新規導入方法
GoogleアナリティクスGA4(以降GA4)の新規導入するにあたって、Googleタグマネージャー(以降GTM)を使う方法を紹介します。
GTMを使えば、特定のボタンのクリック数や50%以上スクロールされたページ数などのユーザーの行動データを計測してGoogleアナリティクスで集計が簡単にできるようになるのでおすすめです。
本記事ではあくまでGA4を新規導入するまでの手順を紹介しています。
GA4導入後最初にしておきたい設定については次の記事を参照ください。
GTMを使ったGA4の導入手順概要
手順概要は以下の通りです。
- GTMをWebサイトに導入
- GA4を新規登録して測定IDを取得
- GTMでGA4を設定する
GTMを使ったGA4の導入手順詳細
GTMをWebサイトに導入
GTMをワードプレスに導入する手順の詳細は以下の記事で解説しています。
概要と要点だけ紹介すると以下の通りです。
- Googleタグマネージャーのアカウントを作成する
- GTMタグ(またはコンテナID)を取得する
- ワードプレスにGTMタグ(またはコンテナID)を設定する
ここの①の手順で、アカウントを作成するときに同時にコンテナを設定しますが、このコンテナに入力するURLがGA4を導入したいサイトのURLとなります。

あとは、②で取得したコンテナIDを、③で目的のワードプレスサイトにペーストすればOKです。
GA4を新規登録して測定IDを取得
いったんGTMから離れて、GA4のアカウントを新規登録していきます。Googleアナリティクスのアカウントにはそのままログインした状態で進めてください。
- Googleアナリティクスのサイトにアクセス
(”測定を開始”をクリックして登録をスタートします) - アカウントの登録作業
(アカウントの設定~プロパティの設定~ビジネスの概要入力~利用規約に同意) - ウェブストリームの設定をして測定IDを取得
①Googleアナリティクスのサイトにアクセス
1.Googleアナリティクスで検索してアクセス

2.”測定を開始”をクリック

②GA4アカウントの登録作業
1.アカウントの設定
①任意のアカウント名を入力(Webサイトを特定できる名前にしておきます)
②データ共有設定にチェックを入れる
③”次へ”をクリック

②のチェックは問題なければ4カ所ともチェックを入れます。
2.プロパティの設定
①任意のプロパティ名を入力(GA4用であることがわかる名前〇〇-GA4などがよいでしょう)
②タイムゾーンを設定(日本国内なら日本を選択)
③通貨を設定(特に理由なければ円を選択)
④”次へ”をクリック

このプロパティ設定ページの”詳細オプションを表示”を開けると、ユニバーサルアナリティクス(従来のGoogleアナリティクス。以降UA)のプロパティを設定画面となります。
1つのアカウントにGA4とUAの両方を設定したい方はUAも設定してもよいかと思いますが、UAは2023年7月1日から使用不可となるので、個人的にはもはや不要かと思います。
3.ビジネスの概要の入力
①業種を選択
②ビジネスの規模を選択
③利用目的を選択
④”作成”をクリック

4.規約に同意する
規約画面が開くので、2カ所にチェックを入れて”同意する”をクリックします。

③ウェブストリームの設定をして測定IDを取得
1.プラットフォームにウェブを選択

2.ストリームを作成
①webサイトのURLを入力
②ストリーム名を入力(サイト名や”ウェブサイト”など)
③”ストリームを作成”をクリック

GA4はウェブサイトだけでなくアプリなど他のプラットフォームからもデータを収集することができます。このデータ収集元をストリームと呼んでいます。今回はWebサイトがストリームです。
3.測定IDを取得
G-xxxxxxxxxx と、Gで始まるコードが測定IDです。これを次のGTM設定で使用します。測定ID右横のコピーボタンクリックしてコピーしておきましょう。

後から測定IDをコピーするには
開いているストリーム詳細画面を閉じると、GA4の管理画面になっているかと思います。
もし管理画面でなければ画面左下の歯車マークから管理画面に入れます。そこで”データストリーム”をクリックします。

さらに目的のデータストリームをクリックすればウェブストリーム詳細画面で測定IDが表示されます。

GTMでGA4を設定する
再びGTMの画面に戻り、先ほどコピーしたGA4の測定IDを使ってGA4を設定していきます。
GA4を導入したいコンテナ(対象のwebサイト)のワークスペースから始めます。

手順概要は以下の通りです。
- タグの新規作成
- GA4用タグ名の入力
- タグタイプを選択
- GA4の測定IDを入力
- トリガーの設定
- タグ設定を保存
- プレビューで動作確認
- 公開
①タグの新規作成
①左メニューで”タグ”を選択
②”新規”をクリック

タグとは計測内容を記述した一連のコードです。GTMを用いない場合は、Webサイト内に直接タグを記述する必要がありますが、GTMでタグ設定すればその必要はなくなります。
同じコンテナ(Webサイト)内には複数のタグを設定することが可能です。もしすでに設定したタグがあればこのタグ画面に表示されます。
②GA4用タグ名を入力
①左上に任意の名前を入力(タグの内容がわかるもの)
②”タグタイプを選択して設定を開始”をクリック

③タグタイプを選択
タグタイプとして”GoogleアナリティクスGA4設定”を選択します。

④GA4の測定IDを入力
①コピーしておいたGA4の測定IDを入力
②”ページビューイベントを送信する”にチェックを入れる
③トリガー設定をクリック

⑤トリガーの設定
トリガーとして”All pages”を選択します。

⑥タグ設定を保存
タグの設定を保存します。

以上でタグの設定は終了です。
⑦プレビューで動作確認
1.タグが登録されたのを確認後プレビュー
新規設定したGA4のタグが登録されているのが確認できます。
動作確認のためにプレビューをクリックします。ここでは例として本ブログweb-children.comでのプレビュー画面を紹介します(UAとGA4の両方が登録された状態でのプレビューです)。

2.プレビューするページのURLを入力してConnect

3.プレビューページが開く
ブラウザの別タブでプレビューするサイトのページが開いてプレビュー中のポップアップが表示されます。

4.Connected画面でConinueをクリック
ブラウザの元のタブ(先ほど手順2でConnectをクリックしたタブ)に戻ると、Connected!とポップアップが表示されているので”Continue”をクリックします。

5.計測されていることを確認
ブラウザ別タブのサイトのプレビュー画面(手順3の画面)でリンクをクリックしてサイト内別ページを開くたびに、GA4のFiredのカウント数が増えていくのが確認できます。Firedとは発火という意味で、計測対象のイベントが発生したことを示します。計測が失敗している場合はFiredのカウント数は増えません。

6.プレビューの終了
サイトのプレビュー画面の”Finish”をクリックすればプレビューは終了します。

⑧公開
公開によりGTMで設定したGA4の計測が正式にスタートします。
1.コンテナワークスペースのタグページで”公開”をクリック

2.バージョン名を入力して公開
①バージョン名を入力(履歴がわかるわかりやすい名前にしましょう)
②”公開”をクリック

以上でGA4の計測が開始されます。GA4のホーム画面で計測されていることを確認するとよいでしょう。
GTMでは公開するたびに公開バージョンが記録されていきます。複数のタグを登録していったときに不具合が発生した場合や効果のあった広告に戻すなど、過去のバージョンに戻したい場合に便利です。
バージョンの説明欄にメモ代わりに、登録してあるタグ名を列記しておくのもよいでしょう。
まとめ
少し長い手順の説明となってしまいましたが、画面キャプチャーを見ながら手順通り進めていけば、たいしたことはないかと思います。もう一度全体手順の概要を示しておきます。
- GTMをWebサイトに導入
- GA4を新規登録して測定IDを取得
- GTMでGA4を設定する
手順どおり進めたつもりなのに計測されない、という場合、どこか間違いがあったりします。
私の経験であった間違いがGA4の測定IDのコピペミスでした。GA4のウェブストリーム詳細画面に表示された測定IDをマウスで選択してコピぺしたのですが、なぜか計測がスタートせず、測定IDの右横に表示されているコピーボタンからコピペするとうまく動いた、ということがありました。
参考にして頂けると幸いです。