ワードプレス初心者が最低限知っておきたいSEOの知識と11の設定
SEOは、Googleなどの検索エンジンで上位表示するための取り組みですが、ワードプレスならではの最低限の設定があります。でも、ワードプレスを始めたばかりだと、難しいことを言われてもよくわからないですよね。
本記事では、そんなワードプレス初心者のあなたに、最低限知っておいてほしいSEOの基本的な考え方とワードプレスならではの11の設定について紹介いたします。
知らないとせっかく良い記事を書いても、なかなか上位表示されないことになるかもしれませんよ。
SEOの基本的な考え方
SEOには様々な要素がありますが、大きく分けると次の3つです。
1.ユーザーの役に立つコンテンツであること
2.検索エンジンが見つけて登録しやすいWebサイト構造であること
3.Webサイトが世の中で認知されやすいようSNSを利用する
この3つは、重要度でいくと1>>2>3 となります。
すなわち、役に立つ有用なコンテンツがWebサイトになければ、いくら2、3の対策をしても無意味だということを理解しておきましょう。
ユーザーの役に立つコンテンツを作成する具体的な方法としては、検索エンジンを使用するユーザーの目的や悩みに沿ったキーワードを意識して記事を書く、ということが重要です。
あなたがGoogleで検索するときを考えてみればわかります。ググってみるとき、というのは、〇〇を知りたい、〇〇したい、〇〇へ行きたい(これは場所じゃなくて”amazon”で検索するように行きたいサイトを指定する場合)、といった要望を解決したいときですよね。
そんな解決したい要望を想像して、要望に応える記事を書くわけです。いわゆるお役立ち記事です。
Googleは、ユーザーにとって役に立つ記事を検索上位にもってきますので、まず役に立たない記事をいくら量産してもダメだということですね。
その前提にたった上で、2の『検索エンジンが見つけて登録しやすいWebサイト構造』をワードプレスで作成する方法について順番に解説していきます。
ちなみに、日本で検索エンジンというとGoogleとYahooが大半を占めますが、Yahooは実はGoogleの検索エンジンを使用しています。したがって、”検索エンジン対策=Google対策”と考えてよいでしょう。
検索エンジンが見つけやすいこと
1.GoogleにXMLサイトマップを通知する
XMLサイトマップというのは、よくサイトに表示されているサイトマップ(HTMLサイトマップと呼んだりします)とは違って、XML形式というコンピューターが判別しやすい形式で作成されたサイトマップのことです。
このXMLサイトマップをGoogleに通知することで、あなたのサイトのすみずみまでGoogleが訪れてくれるようになります。 ワードプレス5.5から、XMLサイトマップを自動的に生成してくれる機能がつきましたが、まだまだ細かい設定ができないので、プラグインを使いましょう。
XMLサイトマップの作成・通知で有名なプラグインは、“Google XML Sitemaps”があります。
このプラグイン自体は、インストールして有効化するだけで、XMLサイトマップを作成してくれるようになりますが、それだけではうまくGoogleに情報を伝えてくれません。
2.Googleアナリティクスとサーチコンソールに登録する
GoogleにXMLサイトマップを伝えるためには、サイトマップのURLをGoogleサーチコンソールに登録してやる必要があるのです。なので、Googleサーチコンソールに登録がまだの方は、必ず登録するようにしましょう。
ちなみに、Googleサーチコンソールを登録するならば、Googleアナリティクスにも登録しておいたほうがよいです。その方が、サーチコンソールでのサイト認証(Googleあなたのサイトであることを確認すること)がスムーズにいきます。
Googleアナリティクスもサーチコンソールも、SEOを高めるサイト運用をするならば必須のツールです。無料なので必ず使うようにしましょう。
それぞれの設定方法を動画にて解説します。
Googleアナリティクスの設定手順
1.Googleアカウントにログインしておく
2.Googleアナリティクスのサイトへアクセスする
3.アナリティクスのトラッキングIDまたはgtas.jsを取得する
4.自分のサイトに取得したトラッキングIDまたはgtas.jsを登録する
4番目の自分のサイトへの登録方法は、使用しているテーマやプラグインによって異なりますので、それぞれの取説などを確認してください。
Googleアナリティクスの設定方法の動画
動画では、プラグインAll in One SEO Packを使用してトラッキングIDを登録する手順を紹介していますが、この部分は、ご使用のテーマやプラグインに置き換えてください。
例えば、テーマLIGHTNINGの場合は、必須プラグインEXUnitの中に、All in One SEO Packと同じように、トラキングIDを登録することができます。
また、テーマLuxeritasの場合は、取得したgtas.jsを、子テーマ編集の中のadd-analytics-head.phpの中にペーストすればOKです。
Googleサーチコンソールへの登録とXMLサイトマップの送信
Googleアナリティクスが設定できたら、サーチコンソールの設定とXMLサイトマップの送信をしていきます。
1.Googleアカウントにログインしておく
2.Googleサーチコンソールのサイトへアクセスする
3.サイトのURLを登録して、自動認証を受ける(前提としてアナリティクスに登録済)
4.追加認証としてHTMLタグでの認証もしておく(保険として複数認証が推奨されているため)
5.プラグインXMLサイトマップのサイトマップURLをコピーする
6.サーチコンソールのサイトマップに、XMLサイトマップURLの末尾部分をペーストして送信する
以上の手順を動画を使用して解説します。
サーチコンソールの設定とXMLサイトマップの送信動画
3.内部リンクを貼る
サイトを巡回するGoogleのロボットをクローラーといいます。クローラーは、サイト内リンクをたどって各ページへ行くことになります。したがって設置されていても、どのページからもリンクされていないページは、クローラーが見つけにくい、ということになります。
テーマによっては、関連記事を自動的に記事の下に表示してくれたりします。自分の記事内からも積極的に関連する記事を紹介して、リンクを有効的に貼るようにしましょう。
また、ワードプレスの”メニュー”を使って、ナビゲーションを設置することも有効です。パンくずナビゲーションのあるテーマも、よりSEOに強い構造を作ってくれるでしょう。
4.URL(パーマリンク)は途中変更しない
検索エンジンがWebサイトを特定するためにはURLを使います。したがって、URLを途中で変更すると、いったんGoogleにindexされたページが消滅することなり、そのページの評価はゼロに戻ってしまいます。また、誰かがあなたのサイトへリンクを貼ってくれたとしてもリンク切れとなってしまいます。
ワードプレスの投稿ページのURLはパーマリンク設定で変更できますが、最初に決めたパーマリンクは、極力変更しないようにしましょう。
5.外部リンクを集める
外部のWebサイトからあなたのWebサイトのページへリンクを貼ってもらうことで、Googleのクローラーがあなたのサイトに訪れやすくなるだけでなく、そのページのGoogleの評価も上がることとなります。
外部から多くのリンクを集めているサイトは、いわば人気投票で票を集めたことと同じなので、役に立つサイトであると認識されるのです。
そのためにも、URLの途中変更はしないようにしましょう。
しかし外部リンクを集めようとして、自作自演のリンクを貼るなどの行為はGoogleのペナルティを受ける対象となります。したがって、外部リンクは自分の力で集めることはできませんが、SNSで記事を拡散してシェアしてもらうことも考えましょう。
SNSでのシェア自体は、SEO的には無効なリンクだという説もありますが、話題になる記事というのは、有効な外部リンクを集めやすいと言えるでしょう。
検索エンジンが登録しやすいこと
1.サイト全体がindex設定されていること
検索エンジンがWebサイトをデータベースに登録することをindexするといいます。逆に登録しない設定をnoindexといいます。
したがって、そもそもWebサイトがnoindex設定されているとGoogleに登録されません。
ワードプレスの場合、ダッシュボードの 設定>表示設定 で“検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする”にチェックが入っているとnoindexとなりGoogleに登録されません。
このnoindex設定ですが、サイトを設置した当初の、サイト内に何もなく、これからデザインや記事を構築していく、という状態の場合は、チェックを入れてnoindexしておく方がよいのです。
まだ開店準備中で工事中なのにお客さんを入れる店なんかありませんよね。そんなことをすると、お客さんをがっかりさせてしまうからです。
Webサイトも同じです。まだ未構築のサイトをGoogleがindexしてしまうと、役に立たないサイトとしてマイナス評価がついてしまう可能性があるわけですね。だから、最初はnoindex設定しておきます。
でも、サイトのデザインがある程度定まって、記事を量産していく段階に入れば、noindex設定のチェックを外しましょう。
2.ページタイトルの最適化
通常、ワードプレスでは記事のタイトルが見出しのH1となります。最初の32文字以内にターゲットとするキーワードを含み、ページ内容を表すタイトルにしましょう。
ターゲットとするキーワードというのは、この記事のたどり着いて欲しいユーザーが検索エンジンに入力するキーワードのことです。このキーワードに答える記事タイトルとするわけですね。
3.見出しと段落を使って記事構造の最適化をする
記事本文は、見出し(H2,H3・・・)と段落とを使い分けて、適正な階層構造としましょう。そうすれば、Googleがコンテンツの内容を正しく登録しやすくなります。
また、見出しH2の中にも文章が不自然にならない程度にターゲットとするキーワードを配置しましょう。
4.画像には代替テキストを設定しておく
Googleのクローラーは画像を理解できないと考えられます。したがって、画像の意味を積極的に伝えるためにも、“代替テキスト”を設定しましょう。
ワードプレスならば、画像のメディアライブラリで代替テキストを入力したり、ブロックエディターならば画面右の画像のブロックパネル内で代替テキストを入力することができます。
5.メタディスクリプションの最適化
メタディスクリプションとは、検索したときに表示される各サイトの説明文です。検索したユーザーから選ばれ、よりサイトの評価を上げるために、メタディスクリプションを最適化して、ユーザーの注意を引き付けるようにしましょう。
メタディスクリプションは、使用するテーマやプラグインによって、設定方法が変わります。テーマによっては、自分で設定できないものもありますので、そんな場合はAll in SEO Packなどのプラグインを使用するとよいでしょう。
All in One SEO Packならば、記事の編集エディター内で、メタディスクリプションを記入する欄が設けられています。
6.Googleに登録してほしくないページにはnoindex設定をする
Webサイトの中には、必ずしも検索するユーザーにとって役に立つ情報、でとはいえないページもあります。例えば、HTMLサイトマップ専用のページは、サイト全体の構成をユーザーに示すという意味では役に立ちますが、何かを解決したくて検索エンジンを使うユーザーにとっては役に立たないですよね。
このように役に立たないページがGoogleに登録されてしまうと、サイト全体の評価が落ちる可能性があります。そこで、こういったページは、ページごとにnoindexしてしまうのがよいでしょう。
ページごとのnoindex設定も、テーマや使用するプラグインによって設定方法が変わります。
All in One SEO Packでは、記事の編集エディター内でnoindex設定することができるほか、ページの種類によって、noindexを一括設定することもできます。
一般に、404ページや検索結果ページはnoindexとしておきます。また、サイトの内容によっては、日付などのアーカイブページや、カテゴリー・タグページをnoindexすることもあります。ようは、検索するユーザーの目線で役立つページかどうかで決めればよいでしょう。
まとめ
SEOの基本は、ユーザーにとって役に立つコンテンツ(記事)かどうかが最重要ですが、ワードプレスの設定次第では、SEO上不利になりえるということがわかって頂けたでしょうか?
どうせ記事を書いていくならば、よりよい設定としておきたいですよね。紹介した11個の設定をぜひ頭に入れて検索上位を目指しましょう。
- GoogleにXMLサイトマップを通知する
- Googleアナリティクスとサーチコンソールに登録する
- 内部リンクを貼る
- URL(パーマリンク)は途中変更しない
- 外部リンクを集める
- サイト全体がindex設定されていること
- ページタイトルの最適化
- 見出しと段落を使って記事構造の最適化をする
- 画像には代替テキストを設定しておく
- メタディスクリプションの最適化
- Googleに登録してほしくないページにはnoindex設定をする