【アップルvsドコモ】iphone14シリーズの分割購入プランはどっちがお得?
iphone14シリーズを購入するとき、アップルストアでもドコモでも分割購入プランを使うことができます。36回払い(3年間)の分割プランですが、条件次第で2年後以降の支払いの免除を受けることができるオプションが付帯しています。
でもオプションにはいろいろ条件があって、アップルストアとドコモのどちらがお得なのかがわかりにくいですよね。
本記事では、価格的にどちらがお得か?という観点でアップルとドコモ分割プランの比較を解説いたします。
先に単純な結論を述べると以下の通りです。
2年間使用後に新しいiphoneに機種切り替えを考えるならば、ドコモのいつでもカエドキプログラムの方がお得である
なぜそうなるのか、どれくらいお得なのか、他の条件だとどうなるかも合わせて知りたい方は本文をご確認ください。
分割プラン概要
ペイディ後払いプランApple専用
後払いで有名なペイディが、アップル専用に作った後払いプランです。基本は無金利の36カ月分割払いです。
オプションとして24カ月目または25カ月目にiphoneを下取りに出して新しいiphoneに買い替えると、残額の支払いが免除されます。
オプション適用の主な条件は以下の通りです。
- ペイディあと払いプランApple専用アカウントが健全な状態であること
- 元のiPhoneを下取りに出すこと
- 元のiPhoneが物理的および機能的に良好な状態にあること
- 対象の新しいiPhoneをご購入すること
- Appleが規定する条件に従って、対象店舗でご購入いただくこと
利用規約は以下のページで確認できます。
ドコモいつでもカエドキプログラム
ドコモが提供する無金利の分割払いプランです。基本は36カ月分割ですが、オプションとして途中でiphoneを返却すると残金の支払いが免除されます。
オプション適用の主な条件は以下のとおりです。
- 返却時に未払金がないこと
- 返却機種に故障・水濡れ・破損・改造などがなく正常に動作することをドコモにおいて確認できること
- dポイントクラブ/ドコモビジネスメンバーズに加入していること
- そのほかドコモの査定基準を満たしていること
36カ月分割としていますが、もともとの残価設定(23ヵ月支払い後の残価)が機種ごとに設定額が異なるのと、iphoneの返却時期によって分割負担金の考え方が変わるので、36カ月均等割にはなっていません。このあたりがわかりにくいので、本記事の以下で解説していきます。
頭に入れておきたいオプションの大きな違い
オプションを適用(支払い残金の免除)を受けようとする場合、金額的にどちらがお得か?は別にして、そもそもの大きな違いとしては次の点があることを理解しておきましょう。
- ペイディ後払いプランApple専用は、24カ月目または25カ月目に新しいiphoneに買い替えする必要がある
(24カ月または25カ月目以外の時期ではオプション適用外となります。) - ドコモいつでもカエドキプログラムは、iphoneを返却するだけでよい
(返却時期はしばりがありません。また、次にiphoneを購入する必要もありません)
月数の考え方
ペイディ後払いプランの場合は購入した月を1カ月目とする(実際の支払は翌月)のに対し、ドコモいつでもカエドキでは購入の翌月を1カ月目とします。
したがってペイディ後払いプランのオプションでは2年後である24カ月目または25カ月目に新しいiphoneに買い替えることが条件となりますが、ドコモのいつでもカエドキで2年後の相当するのが23カ月目となります。
例えば、2022年10月に購入する場合、2年後の2024年9月が、ペイディでは24カ月目、ドコモでは23カ月目となります。
購入月 2022年 10月 | 2022年 11月 | 2022年 12月 | 2023年 1月 | ・・・・・ | 2024年 8月 | 2024年 9月 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ペイディ | 1カ月目 | 2カ月目 | 3カ月目 | 4カ月目 | ・・・・・ | 23カ月目 | 24カ月目 |
ドコモ | ー | 1カ月目 | 2カ月目 | 3カ月目 | ・・・・・ | 22カ月目 | 23カ月目 |
2年後に機種変する場合の支払い総額
2年後(ペイディで24カ月目支払い後、ドコモのいつでもカエドキで23カ月目支払い終了後)にiphone機種変する場合を比較してみました。
とりあえずiphone14Pro 128Gで比較してみます。
ペイディ後払いプランの場合
ペイディの場合、月々の支払金額は、単純に定価を36で割った金額(小数点以下は切り捨て)となるので、24カ月支払い分と残価は次の通りです。
支払い総額 | 月々の 支払金額 | 24回分 支払い総額 | 24回分支払い後 残価 | |
---|---|---|---|---|
定価 | 149,800円 | 4,161円 | 99,864円 | 49,936円 |
機種変割引適用 | 141,000円 | 3,916円 | 93,984円 | 47,016円 |
下段は機種変割引を適用した場合です。アップルストアでドコモ機種変手続きをすれば8,800円の割引が適用されます(参考記事:ドコモ機種変【iphone14】はやっぱりアップルストアがお得)。
着目すべきところは2年間でユーザーが支払う総額です。
ユーザー負担額は、定価購入の場合は99,864円、機種変割引適用購入で93,984円となります。残りの残価は新iphoneに買い替えすればユーザーは支払う必要がありません。
ドコモのいつでもカエドキプログラムの場合
ドコモのいつでもカエドキプログラムの場合、残価設定額が機種によって異なるため月々の支払は必ずしも定価を36回で割ったものにはなっていません。各機種の残価設定額は、こちらで公開されています(2022年9月16日現在)。
以下の表では23カ月目支払い後の残価が設定されているので参考価格として月々の平均支払額を算出しています(小数点以下は切り捨て)。
支払い総額 | 月々の 支払金額 (参考) | 23回分 支払い総額 | 23回分支払い後 残価 | |
---|---|---|---|---|
定価 | 174,130円 | 3,798円 | 87,370円 | 86,760円 |
(残価設定額は2022年9月16日現在)
ドコモのいつでもカエドキプランでiphoneを2年間使用した場合にユーザーが負担する総額は87,370円です。残価である86,760円はiphoneを返却することで支払い免除されます。
なんと元々の定価は明らかにアップルストアの方が安いのですが、2年間でユーザーが負担する額はドコモの方が安いのです。
ドコモのいつでもカエドキプログラムは、ドコモが設定する残価によって大きく左右されます。2022年9月16日現在の残価設定は高めに設定されているようなので、結果的にいつでもカエドキプログラミングがお得になっています。
しかしながらこの残価設定額は、機種毎に時期によってドコモが変動させることがあるので注意が必要です。
いつでもカエドキプログラムのユーザー負担額の算出方法
2年間使用した場合(23カ月目でiphoneを返却)のユーザー支払い負担額は、次の簡単な式で算出できます。
ユーザー負担額(2年間使用の場合)= 定価 - 23回支払い後の残価額
定価と残価額は機種ごとに設定されており、23回支払い後に返却すれば残価分は免除されるため、上記の式が名成立します。
iphone14シリーズの主な機種のユーザー負担額は以下の通りです。2022年9月28日現在の情報です。
機種 | 定価 | 設定残価 | ユーザー 負担額 |
---|---|---|---|
iphone14 Pro 128G | 174,130円 | 86,760円 | 87,370円 |
iphone14 Pro 256G | 198,880円 | 99,000円 | 99,880円 |
iphone14 Pro Max 128G | 201,850円 | 99,960円 | 101,890円 |
iphone14 Pro Max 256G | 220,330円 | 109,080円 | 111,250円 |
iphone14 128G | 138,930円 | 69,240円 | 69,690円 |
iphone14 Plus 128G | 158,180円 | 79,220円 | 79,220円 |
※上記は2022年9月28日現在の場合です。将来定価がアップしたり残価設定額が下がったりすると、ユーザー負担額が増えることになるので注意しましょう。
機種別支払い総額比較
ここまでの情報をまとめて、iphone14シリーズの主な機種での2年間の支払い総額(ユーザー負担額)を比較としてみました。
機種 | ペイディ (定価で購入) | ペイディ (機種変割引) | ドコモ いつでもカエドキ |
---|---|---|---|
iphone14 Pro 128G | 99,864円 | 93,984円 | 87,370円 |
iphone14 Pro 256G | 109,848円 | 103,992円 | 99,880円 |
iphone14 Pro Max 128G | 109,848円 | 103,992円 | 101,890円 |
iphone14 Pro Max 256G | 119,856円 | 114,000円 | 111,250円 |
iphone14 128G | 79,848円 | 73,992円 | 69,690円 |
iphone14 Plus 128G | 89,856円 | 84,000円 | 79,220円 |
結論からいうと、どの機種においてもドコモのいつでもカエドキプログラムの方がユーザー負担額が少ないといえます。
ドコモいつでもカエドキプログラムの返却時期と早割オプション
ペイディ後払いプランの場合は、使用期間2年後しかオプション適用期間を選べませんが、ドコモのいつでもカエドキの場合、2年後(23カ月払い)以外の期間も選ぶことができます。
22カ月までで返却の場合
例えば12カ月目でiphoneを返却する場合、13カ月目~23カ月目までの支払い額から早期利用特典が差し引かれます。早期利用特典は機種により異なります(こちらのページを参照)。
機種 | 早期利用特典 (/月) |
---|---|
iphone14 Pro 128G | 900円 |
iphone14 Pro 256G | 1,200円 |
iphone14 Pro Max 128G | 1,300円 |
iphone14 Pro Max 256G | 1,400円 |
iphone14 128G | 900円 |
iphone14 Plus 128G | 900円 |
iphone14 Pro 128Gを12カ月で返却した場合、23カ月で返却した場合の残価設定86,760円と早期利用特典11ヶ月分の9,900円分を定価174,130円から差し引いた77,470円がユーザー負担額となります。
支払い総額 | 元々の 残価設定額 | 早期利用特典 (13~23カ月目の11回分) | ユーザー 支払い総額 | |
---|---|---|---|---|
定価 | 174,130円 | 86,760円 | 9,900円 | 77,470円 |
24カ月以降に返却の場合
逆に24カ月目以降も使い続けた場合は、23カ月で返却した場合の残価設定額をさらに24回に分けての月々継続支払いとなり、返却した段階での残価が免除されます。
例えばiphone14 Pro 128Gを3年間使用(35回目までの支払い)の場合、24回目以降の月々支払い額は23回支払い時の残価86,760円÷24=3,615円となるので、24~35回目の支払いは3,615円×12=43,380円となります。これと23回目までの支払い額87,370円と合わせた130,750円が最終的な支払い総額となるのです。
支払い総額 | 23回目までの支払い | 元々の 残価設定額 | 24回目以降の 月々支払い金額 | 24~35回目 支払い額 | ユーザー 支払い総額 | |
---|---|---|---|---|---|---|
定価 | 174,130円 | 87,370円 | 86,760円 | 3,615円 (86,760円/24) | 43,380円 (3,615円×12) | 130,750円 |
これをもう3カ月使用期間を延長して38回目までの支払いまでになると、支払い総額は142,195円となり、アップルの機種変割引適用額の141,000円を上回ってしまいます。
これはそもそもドコモの設定定価がアップルより高額なため、使用期間が長くなるほどドコモのいつでもカエドキプログラムの優位性が失われてしまうからなのですね。
お得なのはどちらか?
今回の結果から見れば、2年間の使用後にオプションを適用する場合、支払い総額としてはドコモのいつでもカエドキプログラムの方がアップルのペイディよりもお得となります。
また、ペイディでは2年後に指定のiphoneへ買い替えしなければオプションを適用できませんが、ドコモの場合はいつでも適用がOKなのと、返却するだけで買い替えする必要性はありません。iphone以外に買い替えてもよいし、他社のスマホに乗り換えてもよいわけですから、ドコモのプランはフレキシビリティは高いといえるでしょう。
ただし、もともとの定価はドコモの方が高いので、いつでもカエドキプログラムで長く使えば使うほど、いずれはアップルよりも支払い総額が高くなるので注意が必要です。
まとめ(どっちがお得かの結論)
iphone14シリーズを購入する場合、ドコモでの購入、アップルでの購入では価格的にどちらがお得か?
という問いに対して、一括払いの場合での比較を書いたこちらの記事も合わせて考えると次の通りの結論となります。
- 一括払い購入の場合は圧倒的にアップルストア一択
- 分割払い購入の場合、2年後に買い替えを考えるならばドコモのいつでもカエドキプランのほうが安い
- ドコモのいつでも買い替えプランでは使用期間が長くなるほどメリットはなくなる
(例えばiphone14 Pro 128Gでは8カ月まで延長すると、ユーザー負担額はアップルストアで機種変一括購入するときの単価(機種変割引あり)を超えてしまう)
あと分割購入の場合に考慮しなければならないのは、iphoneの買い替え時または返却時に動作や傷など外観の点で査定基準を満たしている必要があることです。基準を満たさないと残価の免除は適用されません。
したがってアップルケアへの加入は必須かな、と思います。
なお、iPhone14の価格やスペックはこちらの記事で詳しく解説されています。あわせてご確認ください。