ワードプレス 初めてのダッシュボード(管理画面)9項目の活用方法
ワードプレスをサーバーにインストールできたら、いよいよワードプレスの管理画面にログインしてみましょう。管理画面のことをダッシュボードと呼んでいます。
この記事は初めてダッシュボードを使う方に
・ダッシュボードでは何ができるのか?
・ダッシュボードへのログインの方法
・ダッシュボードとWebサイトとの表示切替え方法
・ダッシュボードの主要なメニューを知る
・更新方法
についてわかりやすく解説いたします。
もし、ダッシュボードのこと以外にワードプレスを学ぶガイドラインを知りたければ次の記事を参照ください。
本記事は、ダッシュボードが初めての方(すなわちワードプレスが全く初めて)向けに書きましたので、
できるだけ余計なリンク先や参考記事の紹介を途中で入れないようにしました。
なので、まずは最後までざっと目を通して、
『ダッシュボード(管理画面)ってこういうものなんだ』
とざっくり把握して頂ければと思います。
ダッシュボードとは何をするところ?
ダッシュボードにログインする前に、そもそもダッシュボードって何をするためにログインするのか?何ができるのか?ざっくり把握しておきましょう。
ダッシュボードでできること1:Webサイトの公開・更新
ダッシュボードでできることの1番重要で1番の目的は、Webサイトの公開・更新です。
そんなこと、当たり前じゃん!て思われる方も、一応もう一度ワードプレスのしくみからダッシュボードの役割を思い出してみましょう。
ワードプレスのしくみは、以下の通りでした。

ワードプレスはCMS(Content Management System)の一種で、上の図の下側のフローのように、ブラウザから管理画面にアクセスして、コンテンツ(ホームページの内容)を編集・更新することができます。
CMSではない、従来の方法だと、上図の上側のように、HTMLなどのWeb専用言語で作成したコンテンツを、FTP専用ソフトというものを使って、サーバーへアップロードする必要があったわけです。
すなわち、ワードプレスはCMSだからこそ、管理画面(ダッシュボード)にログインして操作するだけで、簡単にWebサイトの公開や更新ができるのですね。
ダッシュボードで使う目的とできることを簡単にまとめると、
①Webサイトのデザインを作成・編集する
②Webサイトのページやブログ記事などのコンテンツを作成・編集する
③作成・編集したデザインやコンンテンツを、インターネット上に公開する
となります。
これを具体的にワードプレスの作業としてステップ化すると、
- ワードプレスの初期設定をする
- デザインのテンプレートとなる”テーマ”をインストールする
- サイトの基本的なデザインを施す
- 必要に応じて機能をプラグインで強化する
- コンテンツ(ブログ記事やサイトのその他のページ)を作成して公開する
といった感じです。これをすべてこのダッシュボードで実施します。
ダッシュボードでできること2:SEO対策(広くWebサイトを知ってもらう)
このように、我々ユーザーがダッシュボードを直接的な目的は、上の①②③の3つなのですが、ダッシュボードでできることはそれだけじゃありません。④番目以降のできることがあるんです。
そもそも、Webサイトを持ちたい理由は、世の中に情報を発信して知ってもらうことですよね。
そこで、SEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)といって、ようは、Googleの検索エンジンを通じて世の中に知ってもらう必要が出てきます。
ワードプレスでは、ダッシュボードで適切な設定をすることで、SEO対策として次のことができるようになります。
④コンテンツを公開・更新したことをGoogleに知らせる
⑤Googleに登録して欲しいコンテンツとそうでないコンテンツを分けて、サイトとしての価値を上げる
⑥Webサイトでのアクセス状況をデータとして把握できる
⑦Webサイトが、Googleの検索エンジンで、どのような検索キーワードで何位に表示されているか知ることができる
SEOを強化するためにはGoogleさんにWebサイトを知ってもらい、Googleのデータベースに登録してもらう必要があります。
それが、ダッシュボードでできる④と⑤の設定です。
『なんだか難しそう?』と思っても大丈夫。
ワードプレスのSEO対策専用のプラグインやSEO設定のできるテーマを使えば、意外に簡単にできます。
テーマというのはデザインテンプレートでプラグインというのは後付けできる拡張ツールです。今はその程度の認識で、単語に慣れる程度で構いません。今後、進めていけば嫌でも覚えれます。
⑥と⑦は、自分のWebサイトのSEO状況を把握して改善していく、Webサイトの運用に関することです。
webサイトへのアクセスを増やすために、Google検索で上位表示できるよう改善するわけですね。
⑥のアクセス状況の把握には、Googleが無料で提供してくれるGoogleアナリティクスというツールを使うのですが、それが使えるようにダッシュボードの中で設定をします。
また、⑦の検索キーワードごとの順位を知る、というのも、Googleが無料で提供しているGoogleサーチコンソールというツールを使います。Googleアナリティクスの設定ができれば、これも使えるようになります。
ダッシュボードでできること3:サイトの保守(セキュリティとバックアップ)
せっかく苦労して作り上げたサイトのデータが消失してしまってはいけません。
サーバーの事故や自分自身の作業の失敗、ウィルスや悪意のある第3者の攻撃など、データが消失したり、改ざんされてしまうリスクは存在するのです。
そこで、ダッシュボード内で
⑧常に最新のバージョンのワードプレス・テーマ・プラグインを使ってセキュリティを高める(アップデートする)
⑨Webサイトデータのバックアップを取る
といった保守に関する設定をするのです。
ワードプレスのセキュリティを高める
セキュリティに関していうと、ワードプレスは今や世界で最も多くwebサイトで使用されているわけですから、
悪意のある第3者の攻撃の標的になりやすいと言われています。
そのため、ワードプレスやそこで使われるテーマ・プラグインは常に進化を続けてアップデートされているわけです。
したがって、
常に最新バージョンに更新する=一番のセキュリティ対策
となるわけですね。
このほかにも、セキュリティに特化したプラグインを積極的に使うことも検討しましょう。
ワードプレスのバックアップ
サイトのバックアップは、レンタルサーバー側でデータをまるごとバックアップする機能がある場合は、そちらを使ってもよいかもしれません。
ただし、契約しているサーバーによっては、データの保管期限や、バックアップデータからの復元方法が異なりますので注意が必要です。
私はさくらインターネットやカラフルボックスを使用していて、それぞれの自動バックアップ機能ももちろん使用していますが、ワードプレスのダッシュボードでも定期的にバックアップするようにしています。
あくまでレンタルサーバーのバックアップ機能は保険だと思っているからです。
バックアップには便利なプラグインがあるので使うとよいでしょう。
では、ここまでで紹介した、ダッシュボードでできること、ともう一度まとめると次のようになります。
①Webサイトのデザインを作成・編集する
②Webサイトのページやブログ記事などのコンテンツを作成・編集する
③作成・編集したデザインやコンンテンツを、インターネット上に公開する
④コンテンツを公開・更新したことをGoogleに知らせる
⑤Googleに登録して欲しいコンテンツとそうでないコンテンツを分けて、サイトとしての価値を上げる
⑥Webサイトでのアクセス状況をデータとして把握できる
⑦Webサイトが、Googleの検索エンジンで、どのような検索キーワードで何位に表示されているか知ることができる
⑧常に最新のバージョンのワードプレス・テーマ・プラグインを使ってセキュリティを高める(アップデートする)
⑨Webサイトデータのバックアップを取る
なんだかダッシュボードを使っていくのって、面倒だな、とか難しいのでは?と心配されるかもしれません。
でも、上記の①②③はブログ記事を書き始めて使っていくうちに覚えていけます。
④~⑧は最初はきちんとできていなくとも、ブログ記事の記事数が増えてきて、自分のWebサイトが充実してくれば、自分のWebサイトを知ってもらいたい、とか、自分のWebサイトを守りたいという気持ちから、だんだんできるようになってきます。
だから、まずは①②③をできるようになりましょう。
ダッシュボードでできること、がおぼろげながらわかったところで、ここから先は実際にダッシュボードにログインして画面を見ていきましょう。
ダッシュボードにログインする
では、ダッシュボードにログインします。
サーバーにワードプレスをインストールしたときに、最後に表示された画面です。

もしURLのブックマークを忘れてしまった場合は、自分のサイトのURLの後ろにwp-login.phpを付けて、
http://ドメイン名//wp-login.php
のようにブラウザのURL欄に直接入力すればOKです。
ユーザー名(または登録したメールアドレス)とパスワードを入力して”ログイン”をクリックします。
無事ログインできれば、以下の画面が表示されます。これがダッシュボードです。

左の黒いところに縦に並んでいるところを、メニューと言います。
このメニューの中から、実施項目を選んで、ブログ記事を書いたり、サイトのデザインを整えたりしていきます。
ログイン直後の今は、真ん中上に『WordPressへようこそ!』と表示されています。この欄の通り順番に進めていくと、ワードプレスでできる一通りの概要が把握できるようになっています。
しかし、通常はこの『WordPressへようこそ!』欄は必要ありませんので、右上の”非表示にする”をクリックして消しておきましょう。

もし、再表示したければ、右上の”表示オプション”を開けて”ようこそ”にチェックを入れればいつでも再表示できます。

Webサイトを表示させてみる
ダッシュボードにログインしながら、今のWebサイトの状態を表示させてみましょう。
左上のサイトタイトルにマウスオーバーしてみると、”サイトを表示”がドロップダウン表示されるので、クリックします。

すると上のように、サイトのトップ画面が表示されます。
サイトタイトル(ここでは”ワードプレス練習用”と表示されてます)とデフォルトで入っているキャッチフレーズ(”Just another WordPress site”)が頭の部分(ヘッダーと言います)に表示されています。
また、その下には、デフォルトで投稿されているブログ記事”Hello World!”が表示されています。
このサイト表示から再度ダッシュボードに戻るには、今度は、左上に表示されているサイトタイトルをマウスオーバーして”ダッシュボード”をクリックすれば戻ることができます。

上部黒帯内の左にある(サイトタイトル)をクリックして、サイト表示とダッシュボードとの行き来をすることができる
メニューの項目をざっと理解する
ダッシュボードに戻ったら、メニューにはどんなものがあるか、ざっと目を通しておきましょう。
使っていけば自然に覚えていきますので、今ここで暗記する必要はありません。
メニューには各項目が、投稿・メディア・固定ページ・・・と上から順に並んでいます。
各項目の概要は、下の画像の通りですので、ざっと見ておきましょう。

この中で、もっともよく使っていくのが、投稿・固定ページ・外観 の3項目ですので、簡単に解説します。
投稿
ブログ記事を作成・編集するにに使います。上の画像の右上に、投稿にマウスオーバーすると表示されるサブメニューがあるので見ておきましょう。
投稿一覧
ブログの一覧表が表示されます。
新規追加
新しく、ブログ記事を追加するときに使います。追加でなく、既存の記事を編集したいときは、投稿一覧から編集したい記事を選びます。
カテゴリー
記事の分類に使います。
タグ
カテゴリーとは違う切り口で記事同士を関連づけしたいときに使います。
固定ページ
ブログ記事よりも更新頻度の少ないページを作成・編集するのに使います。会社案内やプロフィール、お問合せページなど、ブログ以外の様々なページですね。
固定ページのサブメニューにも固定ページ一覧と新規追加がありますが、投稿の場合と同じです。
外観
Webサイトのデザインを作り込むのに使用します。
投稿や固定ページでも、記事を作成しながら各ページごとに文字の大きさや色、写真のレイアウトなどのデザインを行いますが、それよりも大きなくくりの共通事項としてのデザインを作り込むのに使います。
テーマ
サイトのデザインを決めるのがテーマです。
ブログサイトにするのか、会社のブランド周知用なのか、商品紹介・販売サイト(ECサイト)にするのかなど、目的に適したテーマを選択します。
テーマの選定で、どんなサイトにするのか、まずは大きく方針が決まり、
カスタマイズ
テーマが決まったら、外観のサブメニューのカスタマイズでサイトのイメージカラーやヘッダー画像、レイアウト(1カラムにするのか、2カラムにするのかなど)を決めていきます。
テーマによってはヘッダー画像が設定できたり、スライダーが使えたり、ナビゲーションメニューの見映えの設定などもあります。
ウィジェット
ウィジェットというのは、部分的に配置できる部品のようなもので、例えば、各ページのフッターの上にギャラリー画像を置いたり、サイドバー部にプロフィールを表示させたり、広告を配置することもできます。
このウィジェットも、選定するテーマによって配置場所や準備されているウィジェットの種類が異なります。
メニュー
外観サブメニューのメニューではナビゲーションを設定することができます。ヘッダーナビゲーションやフッターナビゲーションなどです。
更新の方法
最後に、バージョンアップの方法を説明しておきましょう。
セキュリティや機能向上のために、ワードプレスそのもののバージョンアップだけでなく、テーマやプラグインなどもバージョンアップしていく必要があります。
新しいバージョンがリリースされると、更新情報として、赤い数字がメニューのところに表示されます。例えば、赤で2と表示されていれば、何かバージョンアップすべきものが2つありますよ、と知らせてくれているわけです。
下の例では、メニューの更新のところに赤で①と表示されていたので、更新作業をした例です。
『更新』をクリックすれば、更新すべきものが表示されるので、チェックを入れて更新ボタンを押せばOKです。

そして、更新が成功すると次のように表示されます。メニューのところに表示されていた赤い数字も消えます。

このように、更新作業は簡単です。
気をつけておきたいワードプレスのバージョン情報
ワードプレスのバージョンアップには2通りあります。セキュリティ強化やバグ対応のためのマイナーアップデートと機能向上のためのメジャーアップデートです。
マイナーアップデートはセキュリティにかかわることなので、リリースされたら即アップデートするとよいでしょう。
しかしメジャーアップデートの場合は注意が必要です。新しい機能が付加されるため、それまでの動いていたプラグインやテーマが誤動作をすることがマレにあるのです。
なので、メジャーアップデートに対してはすぐに更新してしまわずに、プラグインやテーマの対応バージョンがリリースされるまで少し待った方がよいのです。
メジャーアップデートなのかどうかは、ワードプレスのバージョン情報を見ればわかります。
バージョン情報は3桁または2桁で表示されています。
バージョン5.6→5.6.1→5.6.2→5.7→・・・→6.0といった感じです。
この中で、一番末尾の番号が変更されるのがマイナーアップデートです。5.6.1→5.6.2がそうです。
頭から1桁目または2桁目がメジャーアップデートです。5.6.2→5.7 がそうです。
あるいは、5.〇.〇→6.0 となるときは、大幅なメジャーアップデートです。
2桁目のメジャーアップデートのとき私はすぐに更新せずに、少し(1週間~10日)は待つようにしています。
そうすると、ワードプレスの新バージョンに対応が必要なテーマやプラグインから新しいバージョンがリリースされます。
プラグイン・テーマを新バージョンに更新してから、ワードプレス本体を更新するようにしています。
それでも、こういったメジャーアップデートの場合は、必ず直前にバックアップを取ってから更新しています。
いつでも元に戻せるようにです。
1桁目のメジャーバージョンアップは大幅な機能の変更が入るので、テーマやプラグインが対応するのに、何カ月もかかる場合があります。
2018年末のメジャーアップデート(4.〇.〇→5.0)のときは、記事の編集エディターが従来エディターからブロックエディターに変更されました。初心者だった私は、知らずにアップデートしてしまい、しばらく記事を書けなくなってしまいました。
しばらくしてプラグインでクラシックエディターが使えると知って、ようやく元に戻すことができました。
そして、半年~1年後ブロックエディターに各テーマが対応していき、今ではブロックエディターの方が便利に記事を書けるようになったわけです。
そういった経緯からも、1桁目のバージョンアップは絶対にすぐに更新を実施せず、ネットの情報を見て判断するのがよいと思います。
まとめ
ワードプレスの管理画面である、ダッシュボードでできることを、ざっくりと説明してきました。
①Webサイトのデザインを作成・編集する
②Webサイトのページやブログ記事などのコンテンツを作成・編集する
③作成・編集したデザインやコンンテンツを、インターネット上に公開する
④コンテンツを公開・更新したことをGoogleに知らせる
⑤Googleに登録して欲しいコンテンツとそうでないコンテンツを分けて、サイトとしての価値を上げる
⑥Webサイトでのアクセス状況をデータとして把握できる
⑦Webサイトが、Googleの検索エンジンで、どのような検索キーワードで何位に表示されているか知ることができる
⑧常に最新のバージョンのワードプレス・テーマ・プラグインを使ってセキュリティを高める(アップデートする)
⑨Webサイトデータのバックアップを取る
とざっと9項目に分かれます。たくさんあるので、こんなことができる程度に覚えておくだけでよいですが、最低限覚えておきたい手順として
・ダッシュボードとサイト表示との行き来の方法
・アップデートの方法(更新方法)
は覚えておきましょう。
ダッシュボードのあとは、次の記事でワードプレスの設定について学ぶのがおすすめです。
また、ワードプレス習得のための全体ガイドラインを知りたければ次の記事がおすすめです。